投資

パソコン転売失敗談

ソフィーはパソコン転売に失敗してやめた過去があります。
その顛末を黒歴史として残しておきます。
パソコン転売、向いていて利益をどんどん出せる人もいると思うのです。
が、ソフィーには向いていませんでした。

当時の状況

それは2022年秋。
積立インデックス投資を始めて3年ほどたっていました。
市場の動きに合わせてだいぶ上下し、わずかながらも上向き傾向ということがわかってきました。
変動の幅がどれくらいかというと、
2022年1月4日 +1,791,526万円(+13.6%)
だったのが2か月後には
2022年3月8日    -3,641円(-0.00?%)
となりました。
投資額はそれほど変わっていないのに利益が3か月で約180万円マイナス。
しかも含み損がでるという状況でした。

だからといってやめる気はありませんでした。
待っていれば上がっていくし、安くなった今のうちに買っておいたほうがいいだろう、くらいの楽観的な気持ちです。
そして翌週には
2022年3月10日    +339,378円(+2.2%)
2022年3月18日  +1,068,289円(+6.8%)
と復調してきました。
そうこうしているうちに、
2022年3月29日  +2,176,417円(+13.8%)
と収益が200万円台となり、1月4日に出た利益を上回りました。
その後も変動を繰り返し300万円台になったこともありました。

この規模の動きは普通にあるので、だんだん慣れてきます。
下がれば「あ~あ、下がっちゃった」と思うし
上がれば「やった!」と思うくらいです。
そもそも投資は老後の資金をためることが目的。
そのためには長期的な視野を持つことが大切なことがわかっていたからです。

ただ、いざ年金生活に入った時に暴落がおきたら、ためた資金をとりくずすことが難しくなります。
だから、月に数万円でも安定した副業ができるといいな~と思い始めたのです。

きっかけ

そんなときに流れてきたツィート。
子育て中の主婦A子さんが、パソコン転売で月に5~10万円の利益を出しているというのです。
しかも、スマホだけで1日30分~1時間、子供の世話をしながら作業してサクサク売れると。

当時のソフィーはヤフオクやメルカリなどの中古販売サイトでは、買うことはあっても売ったことがありませんでした。
どうしてかというと、面倒だから。
販売のために写真を撮ったり説明文考えたり、売れたら梱包して宅急便に出したり。
そういうことを考えるだけでも面倒と思ってしまいます。

それなのに、どうしてパソコン転売をやろうと思ったか。
「ノートパソコンは形も大きさも大体同じだから、慣れれば5分で梱包できる」
と、Twitterの主婦A子さんが言ってたからです。
仕入れ、整備、売り方はスクールで教えてくれるそうです。
それに、パソコンのこと全然知らなくても、手順通りに作業をして利益を出してる人はたくさんいるのだそうです。
むしろパソコンのことを知らない人の方が売りやすいと言われました。

ソフィーは大学時代にプログラミングを必修科目として履修しました。
1980年代のことなので、当時としては珍しいことだったと思います。
卒業後も仕事やプライベートでパソコンを使いこなしてきました。
ハードディスク420メガのノートパソコンが20万円だったときに「こんなに安くなったんだ!」という感覚の時代です。
だから多少のアドバンテージもあるかなと思いました。

そんなことから、老後に負担なく毎月5万円でも収入が得られればいいな~、と夢を膨らませたのでした。
そのスクールの会費は、半年で248,000円。
お高いですね~。
それでかなり悩みました。
でも毎月5万円の収入になるのなら5か月で元を取れる計算です。

お金ばかりではなく、時間も問題でした。
ただでさえ仕事や勉強で忙しくしているのに、続けられるのでしょうか。
そのことをA子さんに相談すると、
「パソコン転売は毎日作業をする必要がないから両立して続けられると思いますよ」
「私は1日の作業時間は30分程度ですよ」
という返事がありました。

ソフィーは最後の最後まで迷って、夫には内緒で入会を決めました。
半年のコースで入会タイミングは年に2回。
学期ごとに入会締め切りがあり、それを過ぎるとその学期は入れません。
入会期限が近付くにつれ、主催者やアフィリエーターたちが「あと〇日」と宣伝してきます。
しかも、最終日にはそのスクールの主催者によるオンラインの説明会と質疑応答があり、すでに会員になっている方も参加して体験談を投稿してきます。
そして締め切り間際になるほど「あと〇時間」「次は半年後」「次の期には値上げを検討中」とたたみかけてきます。
後から考えるとこれは典型的なマーケティングの手法。
「締め切り効果」というやつです。
とても興味があるけれど、あと15分で締め切られてしまう!
次のチャンスは半年後・・。
と焦ってきます。
それにまんまと乗せられ、2022年11月に入会してしまったのです。
A子さんが私の専属のコーチとなってくれました。

夫に相談したら反対された(ので内緒で入会した)

夫にパソコンの転売を始めたいことを伝えたら、
「そんなに簡単なものじゃないからやめなさい」と言われました。
「スクールで仕入れから売り方まで教えてもらいながらやるから大丈夫だよ」
と言っても聞いてくれません。
夫は、理系でパソコンを自分で組み立てて使うほどメカ的なことには強いのです。

だからこそ、スクールの主宰者が言っていることのひとつひとつに納得がいかないようなのです。
たとえば
・低スペックでも安いパソコンに満足するユーザーは一定数いる
・パソコンに詳しくない人は起動が遅くても気にならない
・そんなパソコンでもどんどん売れる

だから、まずそんなスクールに入らずに自分で仕入れて売ってみろ、と言ってきました。

でも・・・。
締め切り効果にはまって内緒で入会してしまったソフィー。
幸い、ソフィーには収入があり、夫婦別財布のためバレることはありませんでした。

だから「自分で仕入れて売ってみる体」で転売を始めたのです。
表向きは自力で仕入れして売り、裏ではスクールのノウハウを学びながらということです。

初めて出品したパソコンが10分で売れた


なぜか夫は自力で仕入れ販売することについては協力的でした。
たぶん、以前からヤフオクで不用品を売ったり、必要なものを買ったりすることに自身が慣れていたからだと思います。
夫は転売こそしませんが、趣味の物品をひとつ数十万円単位で売ったり買ったりしています。

最初のパソコンは夫に手伝ってもらい、ヤフオクで送料込12,800円で仕入れました。
それを、スクールが教えてくれた通りに清掃したり、必要なセッティングやソフトのインストールをしたりしました。
そして写真を撮り、目立つように文字入れ加工したりして、3時間くらいかけてなんとか人生初のメルカリ出品ができました。
出品価格19,000円。
仕入れ値と送料・手数料を差し引いた損益分岐点は15,333円です。
高くしすぎても売れないし、安くしすぎると手元に残らない。
値段設定のさじ加減がまだよくわかりません。

出品後、ほっと一息ついてぼうっとしていました。
でもちゃんと出品できているかどうか気になり、もう一度メルカリの画面を確認しました。
「あれ?出品から消えてる・・」と焦り、何がなんだかわかりません。
すると「購入されました!」という文字が。
え??さっき出品したばかりなのに??
その間10分かからなかったと思います。
こんなビギナーズラックがあるんですね。
夫に伝えたら「よかったね!おめでとう!」と祝福してくれました。
ソフィーも夫に認めてもらえたようでうれしかったです。

売れたら今度は発送です。
夫に手伝ってもらいながらも、スクールで学んだ注意点を復習しながら梱包しました。
その日は日曜日だったので、梱包してすぐにコンビニに行って発送しました。

発送後も、購入者に到着し、確認が終わるまでは気が抜けません。
何しろ、中古パソコンなので、どんな不具合が起きるかわかりません。
ドキドキしながら数日間待ちました。

そして3日後に、購入者さんからメッセージとともに評価が。
「商品が届きました、綺麗なパソコンで気に入りました、大事につかわせて頂きます有り難うございました」
よかった!

これで最初の1台の転売が終わりました。
利益は3,300円でした。

スクール主催者曰く、ほかの物販だと利益が数百円なんてざらなのに、パソコン転売は数千円、うまくいけば1~2万円の利益になるからいいのだそうです。

2台目以降は苦戦し、終わりを迎える

最初の1台があっという間に売れたことに気をよくして、仕入れに励みました。
ただ、ヤフオクはオークションなのでなかなかうまく思った価格で落札することができません。
やっと落札できたと思っても、商品が到着してみたら動作に不具合が出たり、画面にひびが入っていたりして、ジャンクとして安く売ることになり、マイナスになってしまうこともありました。
ちゃんと見て入札しているつもりでも、出品者が画面のひびのことを説明に記載せず、写真ではわかりにくいように撮影されたりしていました。
もちろん次からは、その業者から仕入れをしないように気を付けました。

次に売れたのは12月の末でした。
12,050円で仕入れて16,500円で売れ、諸々差し引いた利益は1,800円。
最初に売れてから1か月以上たっていました。
スクールでは、売れるためには写真を目立つように、魅力的にすることが大切なのだそうです。
写真を魅力的にするために、ホーム画面の背景をキラキラさせたりカラフルにしたりするのもよいそうです。
また、説明も初心者向けにキャッチーにする必要があるのだそうです。
ほかの売れていそうなパソコン転売者の出品画面を研究しながら、試行錯誤しました。

写真を何枚も撮り、背景に工夫を凝らしたり、写真に入れる文字を目立つようにしたり。
しばらくたっても売れない場合はもう一度写真を取り直したり、背景を変えたりしました。
出品後は、ビュー数やいいね数が気になり、何度もチェックしてしまいます。
コメントに質問が入ったら、すぐに回答する必要もあります。
それはもう、手間と時間がかかること。

そんなことを夢中で続け、半年たったころ限界がやってきました。

ソフィーにとって大きな出来事は、何台か同時に出品しているうちのひとつで、商品の説明を別の出品のものと取り違えてしまったことでした。
Windows10のパソコンだったのに、Windows11と記載してしまい、それが売れてしまったのです。
発送の準備をしていたときに、それに気づき顔面蒼白になりました。
購入者にはすぐに説明を入れお詫びをしました。
幸い、その方はOSのバージョンにはそれほどこだわっていなかったので、そのまま売買が成立しました。
でも、ソフィーにしてみたら、バージョンやCPUやSSDとHDDの違いはとても大きなものです。
出品者がそんな記載ミスをするなんて、自分が購入者だったらキャンセルしていたと思います。
このミスは夫にもかなりきつく注意されました。

そのほかにも、「このパソコンはゲームができますか?」とか「何年の製品ですか?」などといった、現物を見たり調べたりしなくては回答できない質問が仕事中にきて、苦慮したこともありました

このように、仕事中に気になりすぎることが多くなったこと、自宅で出品の写真を加工したり説明を工夫したりするのに手間と時間がかかりすぎて、本来すべきことがおろそかになってきたことに、限界を感じるようになりました。

そして、最後は夫に「もうこんなことを続けないでほしい」と最後通告されたことが契機となり、やめることにしました。

結局、仕入れ11台に119,407円かけ、9台を119,670円で売り、手数料・送料を引いたら-11,724円という、トホホな結果で終わりました。

メルカリの不用品販売は今でも細々と続け、これまでに200点以上売りました。
このように、面倒すぎて手を付けることもできなかったメルカリ販売のノウハウを身につけられたことだけはプラスでした。
でも、そのために25万円近くも支払ったことはソフィーの黒歴史の一幕です。

専属コーチのA子さんは今でもパソコン転売をしていますが、売り上げは当時の10分の1くらいに減っているようです。

ソフィーがパソコン転売を始めたころ、スクール主催者は、これからもパソコン転売は伸びると豪語していましたが、今考えてみると、それはコロナによる在宅需要が伸びた2020年~2022年の実績をもとにそんなことを言ってたんだろうなと思います。

今ソフィーが思うのは、パソコンは新品に限るということです。
勉強料としては痛いものでしたが、金輪際、情報商材には手を出さないと誓った体験でした。



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