WordPress

WordPressの記事を更新前の状態に復元させる方法-リビジョン

WordPressで記事を書き直して保存した後、やっぱり元に戻したいと思うことがありませんか?
ソフィーはあるとき大きなミスを犯しました。
記事の編集中に文章を削除してしまい、それに気づかずに保存してしまったのです。
文字数にして約2,300字の公開済の記事を、です。

書き直して元に戻すのは労力がかかりすぎます。
第一、内容を正確に思い出すことなんて無理です。
せめて下書きをEvernoteなど別の所に保存しておけばよかったと後悔するばかりです。
一瞬、もうあの記事を公開するのはあきらめようかとも思いました。
でもなんとか前の状態に戻せないかと調べてみたところ、解決策がありました。
WordPressの「リビジョン」という機能を使えばよいことがわかったので、そのやり方を紹介します。

この記事を読むと、次のような時に役立ちます。

  • リライトする前の文章に戻したい
  • 消してしまった文章を復活させたい
  • リライトした記事と以前の文章を比べたい

記事を消すまでの経過


まず、なぜ記事を消してしまったかを説明します。

あるときメタディスクリプションをすべての記事に入れようと思いたちました。
メタディスクリプションとは記事の概要文で、Googleなどで検索したときに説明文として表示される文章です。

作業としては単純なものです。
WordPressの記事編集画面の下の方にメタディスクリプションを入力する箇所があるので、そこに文章を入力したり、序文の一部をコピーして張り付けて更新するだけです。

ただ、序文は記事の一番上、メタディスクリプション入力箇所は編集画面の一番下にあるので、マウスで編集画面を大きく上下させなければなりませんでした。
その過程で何かのはずみで、記事全体を選択して削除してしまったようです。
メタディスクリプションの入力がすんだら更新、という単純作業を続けていたせいで、手が自動的に動いてしまい、文章が消えていたことも確認せず更新してしまったのです。
記事そのものを内容を確認しながら編集していたのであれば、こんなことは起こらなかったと思います。

なお、ここでいう「記事の文章を削除してしまった」というのは、記事をゴミ箱に移動したのではなく、編集で文字を削除(Delete)したということです。

WordPressのリビジョンとは

WordPressには、「リビジョン」という更新した記事の保存復元機能がついています。
「リビジョン」は日本語で「改訂」や「改版」という意味です。

WordPressではサーバに更新・下書き保存した記事がすべて残されています。
「リビジョン」機能を使うことで、それらを確認したり過去のバージョンに復元したりすることができます。

ただし、2回以上更新・保存していることが条件です。
ブログであれば2回以上は保存しますよね。

この記事ではWordPressの更新保存復元機能を「リビジョン」保存されたそれぞれの記事を「バージョン」と記載します

記事の復元方法 その1 更新直前の記事と比較しながら復元

バージョンがいくつあるか確認する方法は次の通り。

  1. WordPress投稿編集画面の右側に表示されるメニューの「投稿」タブをクリック
  2. クリックして表示された中ほどの「〇件のリビジョン」の〇件がバージョンの数

過去のバージョンを確認するには、上記②をクリックします。

すると次のような画面になります。
右側が新しいバージョン、左側はひとつ前のバージョンです。

画面上部の左右に「次へ」「前へ」というボタンがあります。
「次へ」を押すと次の新しいバージョンを表示されます。
最初は一番新しいバージョンが右側に表示されています。
それより新しい記事はないので、「次へ」は押すことが出来ない状態です。
「前へ」を押すとひとつ前のバージョンが表示されます。
するとさっきまで左側に表示されていたバージョンが右に移り、その前のバージョンが左側に現れます。

上の図の左側で濃いピンクの部分は新しいバージョンでは削除されている箇所です。
右側で濃い緑の部分は新しいバージョンで追加された箇所を示します。

右上の青いボタン「このリビジョンを復元」をクリックすると、新しいバージョン(右側)の記事に復元できます。

スライドバーを使ってバージョンを選ぶこともできます。
「前へ」「次へ」のボタンを使うと一つずつバージョンを移ることしかできませんが、スライドバーを使うと一気に古い記事に到達できます。

以上、直前のバージョンと比較しながら新しい方のバージョンに復元する方法でした。

記事の復元方法 その2 直前バージョンより古いバージョンと比較しながら復元

直前のバージョンではなく、それより前のバージョンと比較しながら復元する方法は以下の通りです。

  1. 画面右上にある「2つのバージョンを比較」にチェックを入れる
  2. スライドバー部分にツマミが2つ表示されるので、新旧の比較したい日時にツマミを合わせる

左側に古いバージョンが、右側に新しいバージョンが表示されます。
「このリビジョンを復元」をクリックすると右側に表示された新しいバージョンに復元されます。

まとめ

皆さんはWordPressの記事IDが連続した番号になっていないことを不思議に思ったことありませんか?
その理由は、記事を更新・下書き保存するごとに新しいIDが付くからです。
記事一覧には最新バージョンだけが表示され、それ以外の古い更新記事は普段は目につかないところにあるのです。

ただ、更新・下書き保存するたびに記事内容ごとサーバに残されるということは、それだけサーバの容量を使い負荷がかかるということでもあります。
負荷を減らすため、サーバに保存できる1記事のバージョン数を変更したり、保存されているバージョンを削除したりということができるようですが、それは今後考えていきたいと思います。

今回のトラブルがなければ、WordPressにこんな便利な機能があることに気づかなかったと思います。
トラブルはなるべく避けたいですが、またひとつ新たな学びを得たという点では喜ばしいことです。
まさに、絶望は幸福への伏線です。

-WordPress